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海外の販促事例や聞きかじりの話題、社内アンケートの実施結果など、ちまたに溢れるニュースをご紹介しています。

迷う消費者がターゲット

2021
2/26
海外の販促事例

皆さんは商品を購入する際、迷うことが多いタイプですか?
それとも、少ないタイプですか?

私は迷うことが多いタイプです。
優柔不断であり決断するまでに時間が掛かることもしばしばあります。

今回はこの「迷う」に着目して展開された中国の販促事例をご紹介します。

 迷う消費者がターゲット 「注文はスロットマシンで」

コロナ禍の影響により、注目を浴びているフードデリバリーサービス。
日本では約4割の人が利用したことがあり、新型コロナウイルス感染拡大によって
利用を開始した人と利用頻度が増加した人は合わせて約3割であるといった調査結果がありました。

日本だけでなく中国でもフードデリバリーサービスは急成長しており、
自宅で食事を楽しむ人が増えています。

しかし、中国ではデリバリーを注文する際にビールも一緒に注文する人は全体のわずか0.3%。
この問題を受け、ビールブランドのバドワイザーとデリバリー業者のウーラマは、
2020年7月31日から8月2日の3日間、「スーパーブランドデー」と銘打ち
デリバリーのメニューをスロットマシンで決めるキャンペーンを実施しました。

このキャンペーンはデリバリーを注文する際に、
何を注文するか迷う人が多いというところに目を付け考案されました。

キャンペーンの実施にあたり、8万店舗以上がバドワイザー付きのお得なセットメニューを提供。
スロットマシンに表示される絵柄はセットメニューになっており、
注文者が出た目のメニューを注文する仕組みになっています。

スロットマシンによって注文するメニューが短時間で決まり、
さらにバドワイザー付きのお得なセットメニューが選択されることでビールの注文も増加。
2つの課題を同時に解決したキャンペーンとなっています。

このキャンペーンによって、バドワイザー付きのお得なセットメニューは
3日間で138,944食注文されました。
キャンペーンサイトへの訪問者数は100万人を超え、
43万人以上の人がスロットマシンを体験。
さらに、このキャンペーンに関連する内容がSNS等によって2億4,200万件以上も取り上げられ、
29万人以上の人々が楽しみました。
このキャンペーンはオンラインだけでなく、スーパーマーケット等の実店舗でもスロットマシンが設置され、
より多くの人が楽しむことが出来たキャンペーンとなりました。

(画像はhttps://www.adsoftheworld.com/media/integrated/budweiser_budmeal_slot_machine[英文]より、動画の一部を抜粋)

最後になりますが、このキャンペーンはデリバリー注文時の行動に目を向け、
スロットマシンを使って注文を決定することによって注文時間を短縮しました。
また、スロットマシンによってビールを含んだセットメニューを注文する為、
ビールの注文数も増加しました。

スロットマシンを使って注文するというユーモア溢れるアイデアは、
想定していた以上の高い販促効果を得た事例と言えます。

今回はデリバリー時の「迷う」に焦点を当てた販促事例ですが、
日常の買い物等においても「迷う」機会はたくさんあると思われます。

迷っている消費者に「選ぶ」という行為を楽しく演出するシーンを加えることにより、
選んでもらえる可能性が高まります。
タイミングよく的確なアプローチを実施することによって、購入や来店等へつなげることが見込めます。
この機会に「迷う」シーンを見極め、ターゲットにアプローチしていきたいですね。

2021/02/26 作成