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海外の販促事例や聞きかじりの話題、社内アンケートの実施結果など、ちまたに溢れるニュースをご紹介しています。

SDGsの取り組み事例

2020
12/29
海外の販促事例

11月下旬、テレビを観ていると「SDGs」という言葉が頻繁に登場しました。

一定期間においてとても頻繁に耳にした為、気になって調べてみると、
11月23日(月)から11月29日(日)の期間、TBSテレビでは
TBS系SDGsプロジェクト「地球を笑顔にするweek」が開催されていました。

それ以外でも最近SDGsは様々なところで耳にする機会がぐっと増えたように感じます。
そこで今回はSDGsについてとSDGsに関連した海外の販促事例をご紹介します。

 SDGs (エスディージーズ) について

 SDGsとは

SDGsとはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略で、
「誰一人取り残さない(leave no one behind)」持続可能な
より良い社会の実現を目指す世界共通の目標です。

2015年9月の国連サミットにおいて採択され、
17のゴールと169のターゲットから構成されています。
2016年から2030年の15年間での達成を目指す国際的な目標です。

 SDGsの17のゴール

SDGsは17の大きな目標と目標を達成する為の具体的な169のターゲットで構成されています。
17の大きな目標は以下の様になっています。

貧困をなくそう 【貧困】
 あらゆる場所あらゆる形態の貧困を終わらせる
飢餓をゼロに 【飢餓】
 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する
すべての人に健康と福祉を 【保健】
 あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
質の高い教育をみんなに 【教育】
 すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する
ジェンダー平等を実現しよう 【ジェンダー】
 ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う
安全な水とトイレを世界中に 【水・衛生】
 すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
エネルギーをみんなにそしてクリーンに 【エネルギー】
 すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する
働きがいも経済成長も 【経済成長と雇用】
 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な
雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
産業と技術革新の基盤をつくろう 【インフラ、産業化、イノベーション】
 強靭(レジリエント)なインフラ構築、
包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
10 人や国の不平等をなくそう 【不平等】
 国内及び各国家間の不平等を是正する
11 住み続けられるまちづくりを 【持続可能な都市】
 包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間住居を実現する
12 つくる責任つかう責任 【持続可能な消費と生産】
 持続可能な消費生産形態を確保する
13 気候変動に具体的な対策を 【気候変動】
 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
14 海の豊かさを守ろう 【海洋資源】
 持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
15 陸の豊かさも守ろう 【陸上資源】
 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、
砂漠化への対処ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
16 平和と公正をすべての人に 【平和】
 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、
あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
17 パートナーシップで目標を達成しよう 【実施手段】
 持続可能な開発のための実施手順を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/SDGs_pamphlet.pdf
(持続可能な開発目標(SDGs)と日本の取組[編集・発行:外務省国際協力局])より

また17のゴールは大きく分けて、以下の3つの視点で分類されます。

目標 1~6  貧困や飢餓、水の衛生などで、開発途上国の基礎的な目標が中心
目標 7~12  働きがい、経済成長、技術革新、クリーンエネルギーなど、
先進国や企業にとって取り組むべき課題が多い
目標 13~17  気候変動、海洋資源、生物多様性など、グローバルな課題

SDGsの169のターゲットやその他詳細は以下URLからご確認ください。
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/sdgs_target.html
(SDGs(持続可能な開発目標)17の目標と169のターゲット[農林水産省ホームページ])

このSDGsをビジネスチャンスにつなげようと、昨今SDGsに取り組む企業が増加しています。
しかし、SDGsには法的な強制力がなく、取り組む内容についても企業に一任されている為、
試行錯誤しながら取り組んでいる企業が多くみられます。

そうした背景を受け、今回はSDGsに関連した海外の販促事例をご紹介します。

 水を紙パックに入れて販売

海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの解決に向けて、
日本では2020年7月からレジ袋の有料化が小売店に義務付けられました。

海洋プラスチックごみ問題は日本だけでなく世界中で解決に向けて取り組まれており、
SDGsの目標の中にも含まれています。
アメリカの飲料メーカーBoxed Water社も海洋プラスチックごみ問題に取り組んでいる企業のひとつです。
ここではBoxed Water社のSDGsな取り組みをご紹介します。

Boxed Water社はちょっとした水分補給はペットボトルではなく、環境にやさしい紙パックで、というコンセプトのもと
水を紙パックに入れた商品「Boxed Water is Better」を開発しました。
見た目はまるで牛乳パックのようで、黒一色でデザインされたシンプルなパッケージになっています。


(画像はhttps://boxedwaterisbetter.com/[英文]より)

紙は2~6ヶ月で分解されるのに対し、
プラスチックは分解されるまでに約700年は掛かると言われています。
また、プラスチックをリサイクルすることも可能ですが、リサイクルが生産に追いつかない状態で
75%ものプラスチックがリサイクルされず、植物由来の製品へシフトしていくことが今後一層大切だと言われています。

Boxed Water社のBoxed Water is Betterのパッケージは紙が74%を占めています。
さらに92%が環境にやさしい植物由来の成分になっており、紙パックの注ぎ口・飲み口のキャップ部分は
適切に管理された森林から生まれたFSC認証を受けた木材から作られています。


(画像はhttps://vimeo.com/boxedwater[英文]より、動画の一部を抜粋)

そしてBoxed Water社は、インスタグラムやFacebookなどのSNSにBoxed Water is Betterの写真が投稿される度に
木を2本植えるといった植林活動にも取り組んでいます。
Boxed Water is Betterはシンプルなパッケージで、そのシンプルさを活かした
個性豊かな写真がたくさん投稿され話題になりました。

その結果、今までアメリカ全土に100万本以上の木を植えることに成功し、
さらに100万本の木を植えることを目指して活動に取り組んでいます。

Boxed Water社の事例は、海洋プラスチックごみ問題を意識した商品開発に加え、
SNSを上手く活用して積極的に環境活動にも取り組んだ、素晴らしいSDGsな取り組みになっています。

最後になりますが、SDGsは今後一層注目されることが予想されます。

現在、多くの企業がSDGsの組み込みに試行錯誤しているように感じます。
こうした世の中の動きに取り残されないよう、
2021年まずは身近なモノ・コトからSDGsを考えてみるのも良いのではないでしょうか。

2020/12/29 作成